
< 記事の信頼性について >
本記事は、静電気技術の専門メーカーである株式会社グリーンテクノの担当者が制作・監修しています。
株式会社グリーンテクノは、1969年創業。
静電気の「発生・帯電・放電」に関する装置の研究開発・製造・販売を一貫して行う専業メーカーとして、50年以上にわたり、製造業・研究機関・大学など多様な分野の課題解決に貢献してきました。実際に現場での課題対応を行っている担当者が、導入経験や技術知見をもとに執筆しており、高い技術的信頼性と実用性を担保しています。
製造現場では、静電気による異物付着・電子部品の破壊(ESD破壊)・火災や爆発など、見えないトラブルが多発します。
これらは目に見えず、発生のタイミングが不規則であるため、「原因不明の不良」として放置されてしまうことも少なくありません。
静電気対策の基本は、「発生させない・溜めない・放電させない」という3原則です。
本記事では、グリーンテクノが長年培ってきた静電気制御の知見をもとに、現場で実際に機能する静電気の除去方法と選定指針を解説します。

静電気は、物体間の電子の移動によって生じる電荷の偏りです。
発生の主な要因には以下の4つがあります。
さらに、帯電のしやすさは「素材(導電体/絶縁体)」や「環境条件(湿度・温度)」にも大きく左右されます。
たとえば乾燥した冬季や絶縁体の搬送ラインでは、帯電が蓄積しやすくなります。
原因が異なれば、有効な除電方法も変わります。
したがって、まず「どの工程で・どの素材が・どんな条件下で」帯電しているかを把握することが、最適な除電方法を選ぶ前提となります。
静電気除去の第一歩は、『シンプルな環境改善と装置のメンテナンス』です。
すぐに始められる基礎対策として、以下の項目が挙げられます。
1.アース(接地)を取る
導電体に蓄積した電荷を地面に逃がす基本的な方法。アースの断線や抵抗値の劣化がないか定期点検を行う。
2.湿度を管理する
相対湿度60%前後を保つことで、帯電の発生を抑え除電効果を高める。
3.帯電防止剤/帯電防止フィルムの使用
絶縁体表面の電荷を分散させる薬剤やフィルムを活用する。
4.動作条件の見直し
摩擦・剥離・搬送速度など、帯電を助長する要因を調整する。
これらの対策を行うだけでも、静電気トラブルの多くを減らすことが可能です。
静電気をより効果的に除去するには、イオナイザー(除電器)の活用が有効です。
イオナイザーは、コロナ放電を利用して生成したプラス・マイナスのイオンを空気中に放出し、帯電を中和します。
主なタイプと用途
| 除電バー:ライン上のフィルム搬送やロール部の広範囲除電 除電ファン:作業エリア全体の除電 除電ガン:局所的な除電、試験・検査時の使用 |
除電装置を適切に導入することで、異物付着の低減・歩留まり改善・静電気による不良防止など、多くの効果が得られます。
静電気対策は「効果の見える化」が欠かせません。
代表的な評価方法は以下の通りです。
可視化によって「どの工程に重点的な除電が必要か」を判断でき、除電装置の設置位置や条件最適化に役立ちます。
イオナイザーなどの除電装置は高電圧を利用するため、安全面の管理が重要です。
安全な運用体制を確立することで、装置性能を最大限に引き出し、トラブルを未然に防ぐことができます。

静電気トラブルを根本的に防ぐには、除電装置を導入するだけでは不十分です。
多くの現場では
「除電バーを取り付けたが効果が安定しない」
「異物付着が一時的に減ったが再発した」
といったケースが少なくありません。
その原因は、静電気の発生条件を正しく把握できていないことにあります。
静電気は、素材・湿度・ライン速度・設備構造など、わずかな違いで挙動が大きく変わる現象です。
そのため、単に装置を入れても「本当にどこで帯電し、どの電荷レベルで放電しているのか」が分からないままでは、対策効果を長期的に維持できません。
グリーンテクノでは、帯電装置を使った再現テストにより、現場で発生している静電気現象を安全に再現し、
「なぜその工程で静電気が発生しているのか」「どの条件で再発するのか」を明確にします。
この再現評価によって、
といった、実践的な改善ステップが可能になります。
除電装置や帯電防止処理は、あくまで「手段」であり、
本当に効果を出すには 現象の理解と条件設計 が不可欠です。
グリーンテクノは、帯電・放電現象を安全に再現できる評価環境を備えており、
実際の製造条件を想定したテストを通じて、再現→検証→改善 のプロセスをサポートします。
単なる「装置導入」ではなく、
「装置を正しく機能させるための検証支援」まで一貫して行うことで、
現場で本当に“効く”静電気対策を実現します。
静電気でお困りの方は、是非一度ご相談ください。
Q1. 冬にトラブルが増えるのはなぜ?
乾燥により空気の絶縁性が高まり、電荷が逃げにくくなるためです。
Q2. 湿度管理だけで十分ですか?
ある程度の効果はありますが、樹脂やフィルムなど絶縁体には不十分です。イオナイザーなどの除電装置との併用が望ましいです。
Q3. 除電装置で逆に放電リスクはありませんか?
適切な設定とアース管理を行えば問題ありません。コロナ放電の電流は微小で、安全に運用できます。
Q4. 導入後の効果を確認するには?
導入前後で電位測定を行い、除電時間や残留電位の変化を比較します。

静電気は目に見えず、トラブルの原因が静電気であることを見つけることも難しいケースがあります。
そのため静電気トラブルを防ぐには、除去するだけでは限界があります。
発生源を抑える「基礎対策」
効率的に電荷を中和する「除電装置」
効果を確認する「検証」
などを組み合わせることで、はじめて安定した成果が得られます。
静電気は「防ぐ」だけでなく「管理する」時代へ。
グリーンテクノは、静電気制御の専門家として、現場に最適な除電環境づくりを支援していきます。
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