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エレクトロスピニングが安定しない理由とは? ─ 安定した電界紡糸を実現する定電圧電源GSシリーズ

2026/01/12

<この記事の信頼性>

本記事は、1969年の創業以来50年以上にわたり、
静電気の「発生・帯電・放電」および高電圧制御技術に特化した装置を研究開発している、
静電気技術の専業メーカー『株式会社グリーンテクノ』 が制作・監修しています。

とくに高電圧領域の安定供給や放電制御に強みを持ち、
研究・試験用途から産業応用まで数多くの高電圧電源を開発してきた実績があります。

本記事で紹介する GSシリーズ は、
エレクトロスピニング(電界紡糸)に求められる以下の条件を満たすために開発された定電圧電源です。

  1. 電圧の安定性
  2. ノイズの低さ
  3. 長時間運転での電圧保持
  4. 高電圧環境に対応した安全性

エレクトロスピニング特有の「安定しない理由」を正しく理解し、
電源側から改善するための技術的視点をまとめています。

 

エレクトロスピニングが不安定になる主な理由

エレクトロスピニング(静電紡糸)は、

高電圧で溶液を引き伸ばしてナノレベルのファイバーを生成する技術ですが、

その繊細さゆえに 少しの条件変動でも不安定になりやすい 加工方法です。

以下は、特に電源側が引き起こす不安定要因を整理したものです。

 

 ① 高電圧の不安定(出力揺らぎ・ノイズ)

エレクトロスピニングの安定性に最も影響するのが 電圧の揺らぎ です。

 

電圧の安定性が確保されていない装置では、

「昨日と今日で紡糸結果が違う」という再現性の問題が必ず発生します。

 

② テイラーコーンの形成が安定しない

静電紡糸の要となる「テイラーコーン」は、

電界強度が一定であること が安定形成の条件です。

 

しかし、

などが起こると、コーンが途切れ、ビーズや太さのばらつきが生じます。

 

 ③ 溶液条件が時間で変化

これは電源以外の要因ですが、実験者がよく戸惑うポイントのため記載しておきます。

ただし本記事では “電源側の安定性” にフォーカス します。

 

④ 安全性・放電リスクにより電圧が制限される

高電圧環境では、安全性を担保するために“必要な電圧が出せない”ケースが発生します。

これは研究の制約にもつながります。

 

このようにエレクトロスピニングの安定化には、「電圧の安定性」が重要です。

 

安定した電界紡糸には“電源の質”が不可欠

安定した紡糸を実現するには、

「高電圧が出ればよい」ではなく “その電圧がどれだけ安定しているか” が本質です。

以下は、電源品質と紡糸品質がどのように連動しているかの解説です。

 

■ 電圧のわずかな揺らぎがファイバー構造に影響

静電紡糸では、高電圧の変動が非常に敏感に現れます。

 

■ 電源ノイズはビーズ形成の原因になる

ノイズにより電界が不安定になると、

研究者の多くが悩む ビーズ問題の背景には、電源ノイズが潜んでいることも多い のです。

 

■ 長時間運転の“電圧維持”は再現性に不可欠

エレクトロスピニングは連続運転が前提になることも多く、

電圧が時間とともに低下する装置では再現性が確保できません。

すべて 電圧安定性の良し悪し が左右します。

 

■ 安全性の担保=電圧を弱めることではない

しばしば誤解されがちですが、

安全のために「電圧を低く抑える」ことは本質的な解決になりません。

必要な電圧を 安全に、安定して供給できる電源を選ぶ ことが重要です。

 

定電圧電源GSシリーズとは? ─ エレクトロスピニング用に最適化された仕様

 

■ GSシリーズの主な特長

「紡糸品質に悪影響を与える電源側要因」を徹底して排除する設計思想で構築された電源シリーズです。

 

■対応領域

GSシリーズは、エレクトロスピニングを中心に、

安定した直流高電圧が必要とされるさまざまな研究分野で活用されています。

 

エレクトロスピニング(電界紡糸)

ポリマー溶液や分散液から極細繊維を生成する用途。

ナノファイバーの作製、繊維径制御、構造評価など、

再現性が求められる研究に適しています。

 

ナノファイバー材料の研究・試作

フィルター材料、高性能マスク、防護材、

機能性膜などを想定した材料研究に利用されます。

安定した電圧供給は、繊維構造の比較評価に不可欠です。

 

高電圧印加・電界実験

電界を用いた物性評価、放電挙動の確認、

高電圧下での材料挙動の観察などにも使用されます。

 

新素材・機能材料の開発

再生医療材料、電子材料、触媒担体など、

電界を利用した加工・評価プロセスの基盤電源として活用できます。

定電圧電源 GSシリーズ

 

活用例 ─ 電界紡糸の不安定要因がどう改善するか

GSシリーズは、「電界紡糸が不安定になる要因のうち、

電源側で制御できる部分」を確実に安定させる役割を担います。

 

活用例①:ファイバー径のばらつき低減

出力の揺らぎを抑えることで、

紡糸中の電界が安定し、

ファイバー径の時間変動が起きにくくなります。

これにより、材料比較や条件検討の信頼性が向上します。

 

活用例②:ビーズ発生リスクの低減

電源ノイズが少ないことで、

テイラーコーンの揺れが抑えられ、

ビーズ形成が起きにくい状態を作りやすくなります。

※最終的な結果は溶液条件との組み合わせによります。

 

活用例③:長時間紡糸実験の再現性向上

連続運転時でも電圧が安定しているため、

実験の前半・後半で条件が大きく変わりにくくなります。

時間をまたいだデータ比較がしやすくなります。

 

活用例④:高電圧条件での安全な運用

低電流設計と保護機構により、

高電圧条件を扱う実験でも、

安全性に配慮しながら必要な電圧を確保できます。

 

導入前に確認すべきポイント(研究者・開発者向け)

導入時には、次のような技術ポイントを整理しておくと選定がスムーズです。

条件が定まっていない段階でも、

相談しながら仕様を検討することが可能です。

 

[お問い合わせはこちら]

定電圧電源GSシリーズに関するよくある質問(FAQ)

Q:プラスとマイナス、どちらを使えばよいですか?

A. 装置構成や収束電極の設計により適切な極性が異なるため、条件を伺ったうえで提案可能です。

 

Q:長時間紡糸でも電圧は落ちませんか?

A. 安定出力が得られるよう設計されています。

 

Q:試験的に使用してみたいのですが?

A. 有償貸し出しや事前テストも可能です。

 

まとめ ─ 安定した電界紡糸に必要なのは“電圧の安定性”

エレクトロスピニングの不安定さは、

溶液や環境だけでなく、

電源側の条件が大きく影響している ケースが少なくありません。

こうした問題を解消するためには、

定電圧で安定供給できる高電圧電源が不可欠です。

 

GSシリーズは、

エレクトロスピニング用途で求められる

安定性・安全性・再現性を重視して設計された電源です。

 

<技術相談・テストのご案内>

装置構成や材料、紡糸条件に合わせて、

適切な電圧レンジや構成の検討をサポートしています。

「どのモデルを選べばよいかわからない」

「今の紡糸がなぜ安定しないのか整理したい」

といった段階でも、お気軽にご相談ください。

 

有償での貸し出し・事前テストにも対応しています。

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