PAGE TOP
<この記事の信頼性> 本記事...
INFORMATION

お知らせ

静電気の測定方法とは? ─ 現場と研究で押さえるべき測定対象と考え方

2026/01/26

<この記事の信頼性>

本記事は、1969年の創業以来、
静電気の「発生・帯電・放電」および高電圧制御技術を専門として
装置の研究開発を行ってきた株式会社グリーンテクノが制作・監修しています。

静電気対策や帯電技術において、
「測ること」は、対策・制御・再現のすべての出発点です。
本記事では、静電気測定の基本的な考え方と整理の仕方を解説します。

 

はじめに ─ 静電気は “測らないと対策できない”

静電気トラブルの多くは、
「突然起きる」「原因が分からない」
という形で現れます。

こうした現象は、
静電気が関係している可能性が高いにもかかわらず、
目に見えないため感覚や経験だけで判断されがちです。

 

その結果、

といった状況に陥ります。

静電気対策の第一歩は、
「測って、状態を把握すること」です。

測定なしに対策を行っても、効果検証ができません。

 

静電気測定でよくある誤解

①電圧だけ測ればよいと思っている

静電気測定というと、
「とりあえず電圧を測ればよい」
と考えられることがあります。

しかし、静電気現象は電圧だけでは説明できません。

といった要素が関係します。

 

②測定位置を意識していない

同じ対象物でも、

測るかによって、結果は大きく変わります。
測定位置が曖昧だと、数値の比較や再現ができません。

 

③数値を見ても判断できない

測定値を取得しても、

というケースも多く見られます。

これは、
「何を判断したくて測っているか」
が整理されていないためです。

 

静電気測定で押さえるべき4つの測定対象

静電気測定では、
目的に応じて測定対象を切り分ける必要があります。

 

① 表面電位(帯電量)

対象物の表面が、
どれだけ帯電しているかを示す指標です。

などの帯電評価で重要です。

付着・反発・吸着といった現象は、
表面電位と強く関係します。

 

② 電界(電界強度)

帯電した物体の周囲空間に、
どの程度の電界が形成されているかを示します。

などでは、表面電位よりも電界の方が重要になる場合があります。

 

③ 電流(微小電流)

帯電や放電の際に、
どれくらいの電流が流れているかを測定します。

では安全性や装置動作確認に不可欠です。

 

④ 放電現象(スパーク・コロナ)

どこで、どのような放電が起きているかを把握します。

ESD対策や安全評価では、
放電の有無そのものが重要な判断材料になります。

 

静電気の主な測定方法と特徴

静電気の測定方法は多くありますが、
重要なのは 測定器の名前を覚えることではありません。

まず理解すべきなのは、

です。

 

①非接触測定 ─「触らずに状態を知る」測定

非接触測定とは、
対象物に触れずに、静電気の状態を調べる方法です。

製造現場や稼働中の装置でよく使われます。

 

表面電位を測る測定

これは対象物が
「どれくらい帯電しているか」
を知るための測定です。

フィルムや樹脂が

「どの程度プラス/マイナスに帯電しているか」
「除電前後で帯電が減っているか」

といった確認に使われます。

<向いている場面>

 

電界を測る測定

これは帯電した物の周りに、
どれくらい強い影響が出ているか」
を見る測定です。

同じ帯電量でも、

といった違いが出ますが、それを判断するのが電界測定です。

<向いている場面>

 

②接触測定 ─「正確な数値を取る」測定

接触測定は、対象物に電気的につないで測定する方法です。

精度が高い反面、安全管理が必要になります。

 

電圧を直接測る測定

これは、
「その点の電圧を数値として正確に知る」
ための測定です。

研究・試験用途で使われることが多く、
「比較」「再現」を重視する場合に向いています。

<向いている場面>

 

電流を測る測定

これは、
「帯電や放電の際に、どれくらいの電流が流れているか」
を見る測定です。

静電気は「電圧が高く、電流が小さい」ことが多いため、
安全性や装置動作の確認に使われます。

<向いている場面>

 

③間接評価 ─「現象から静電気を推測する」

数値を直接測らなくても、

といった現象自体が、静電気の影響を示している場合があります。

これらは、

として非常に重要です。

 

どの測定方法を選べばよいか

迷ったときは、次の順で考えてください。

 

・何を困っているか
→付着?放電?誤動作?

・何を知りたいか
→帯電量?影響範囲?安全性?

・現場か、研究か

・手軽さ重視か、正確さ重視か

 

この整理ができていれば、
測定器選定で大きく外すことはありません。

ひとことで言うと

 

静電気測定は、
「どれが一番正しいか」ではなく、
「目的に合っているか」が最重要です。

 

測定結果をどう静電気対策につなげるか

静電気測定は、
1回測って終わりでは意味がありません。

基本的な流れは次の通りです。

  1. 測定 → 現状把握
  2. 原因仮説の設定
  3. 条件変更 → 再測定
  4. 対策導入 → 効果確認

このサイクルを回すことで、
測定結果が「対策の判断材料」になります。

 

現場・研究で測定視点が変わるポイント

製造現場の場合

研究・試験の場合

同じ測定でも、
目的によって最適な方法は異なります。

 

静電気測定でよくあるつまずき

これらの多くは、

に起因します。

 

まとめ ─ 静電気は「測って初めて、対策できる」

静電気の問題は、
見えない・触れない・感覚に頼りがちなため、
原因が分からないまま対策だけが先行しやすい分野です。

 

しかし実際には、

を測定によって把握しない限り、正しい対策は立てられません。

 

重要なのは、

「高い数値かどうか」ではなく、
何を知りたくて測っているのか、
その測定で次に何を判断したいのか、

を整理することです。

 

・表面の帯電量を知りたいのか
・周囲への影響を知りたいのか
・安全性を確認したいのか。

目的によって選ぶべき測定方法も、評価の仕方も変わります。

 

静電気測定は、対策・制御・再現すべての出発点です。

「とりあえず除電する」の前に、
まずは現状を正しく測ることが、
遠回りしない静電気対策につながります。

 

静電気測定でお悩みの方へ

株式会社グリーンテクノ では、

といった 「測定前の段階」からのご相談 を承っています。

静電気対策は、

測定 → 仮説 → 対策 → 再測定

という流れを正しく回すことが重要です。

 

「静電気が原因かどうか分からない」

「測りたいが、何をどう測ればいいか分からない」

その段階でも問題ありません。

まずはお気軽にご相談ください。

[お問い合わせはこちら]

お問い合わせ

お問い合せ、資料請求などお気軽にご連絡ください