
<この記事の信頼性>
本記事は、1969年の創業以来、
静電気の「発生・帯電・放電」および高電圧制御技術を専門として
装置の研究開発を行ってきた株式会社グリーンテクノが制作・監修しています。静電気対策や帯電技術において、
「測ること」は、対策・制御・再現のすべての出発点です。
本記事では、静電気測定の基本的な考え方と整理の仕方を解説します。
静電気トラブルの多くは、
「突然起きる」「原因が分からない」
という形で現れます。
こうした現象は、
静電気が関係している可能性が高いにもかかわらず、
目に見えないため感覚や経験だけで判断されがちです。
その結果、
といった状況に陥ります。
静電気対策の第一歩は、
「測って、状態を把握すること」です。
測定なしに対策を行っても、効果検証ができません。
静電気測定というと、
「とりあえず電圧を測ればよい」
と考えられることがあります。
しかし、静電気現象は電圧だけでは説明できません。
といった要素が関係します。
同じ対象物でも、
測るかによって、結果は大きく変わります。
測定位置が曖昧だと、数値の比較や再現ができません。
測定値を取得しても、
というケースも多く見られます。
これは、
「何を判断したくて測っているか」
が整理されていないためです。
静電気測定では、
目的に応じて測定対象を切り分ける必要があります。
対象物の表面が、
どれだけ帯電しているかを示す指標です。
などの帯電評価で重要です。
付着・反発・吸着といった現象は、
表面電位と強く関係します。
帯電した物体の周囲空間に、
どの程度の電界が形成されているかを示します。
などでは、表面電位よりも電界の方が重要になる場合があります。
帯電や放電の際に、
どれくらいの電流が流れているかを測定します。
では安全性や装置動作確認に不可欠です。
どこで、どのような放電が起きているかを把握します。
ESD対策や安全評価では、
放電の有無そのものが重要な判断材料になります。
静電気の測定方法は多くありますが、
重要なのは 測定器の名前を覚えることではありません。
まず理解すべきなのは、
です。
非接触測定とは、
対象物に触れずに、静電気の状態を調べる方法です。
製造現場や稼働中の装置でよく使われます。
これは対象物が
「どれくらい帯電しているか」
を知るための測定です。
フィルムや樹脂が
「どの程度プラス/マイナスに帯電しているか」
「除電前後で帯電が減っているか」
といった確認に使われます。
<向いている場面>
これは帯電した物の周りに、
「どれくらい強い影響が出ているか」
を見る測定です。
同じ帯電量でも、
といった違いが出ますが、それを判断するのが電界測定です。
<向いている場面>
接触測定は、対象物に電気的につないで測定する方法です。
精度が高い反面、安全管理が必要になります。
これは、
「その点の電圧を数値として正確に知る」
ための測定です。
研究・試験用途で使われることが多く、
「比較」「再現」を重視する場合に向いています。
<向いている場面>
これは、
「帯電や放電の際に、どれくらいの電流が流れているか」
を見る測定です。
静電気は「電圧が高く、電流が小さい」ことが多いため、
安全性や装置動作の確認に使われます。
<向いている場面>
数値を直接測らなくても、
といった現象自体が、静電気の影響を示している場合があります。
これらは、
として非常に重要です。
迷ったときは、次の順で考えてください。
・何を困っているか
→付着?放電?誤動作?・何を知りたいか
→帯電量?影響範囲?安全性?・現場か、研究か
・手軽さ重視か、正確さ重視か
この整理ができていれば、
測定器選定で大きく外すことはありません。
ひとことで言うと
静電気測定は、
「どれが一番正しいか」ではなく、
「目的に合っているか」が最重要です。
静電気測定は、
1回測って終わりでは意味がありません。
基本的な流れは次の通りです。
このサイクルを回すことで、
測定結果が「対策の判断材料」になります。
同じ測定でも、
目的によって最適な方法は異なります。
これらの多くは、
に起因します。
静電気の問題は、
見えない・触れない・感覚に頼りがちなため、
原因が分からないまま対策だけが先行しやすい分野です。
しかし実際には、
を測定によって把握しない限り、正しい対策は立てられません。
重要なのは、
「高い数値かどうか」ではなく、
何を知りたくて測っているのか、
その測定で次に何を判断したいのか、
を整理することです。
・表面の帯電量を知りたいのか
・周囲への影響を知りたいのか
・安全性を確認したいのか。
目的によって選ぶべき測定方法も、評価の仕方も変わります。
静電気測定は、対策・制御・再現すべての出発点です。
「とりあえず除電する」の前に、
まずは現状を正しく測ることが、
遠回りしない静電気対策につながります。
株式会社グリーンテクノ では、
といった 「測定前の段階」からのご相談 を承っています。
静電気対策は、
測定 → 仮説 → 対策 → 再測定
という流れを正しく回すことが重要です。
「静電気が原因かどうか分からない」
「測りたいが、何をどう測ればいいか分からない」
その段階でも問題ありません。
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