金属板と紙の付着 事例
帯電バーで金属板に紙を“すばやく仮固定”
位置決めの手戻り・仮固定の煩雑さを静電気で解決。帯電バーにより、金属板に紙を均一に吸着(仮固定)させ、位置決めや仮留め工程を効率化します。接着剤やテープを使わず、取り外しや再利用も容易です。
導入にあたっては、紙質や金属表面の状態(油分・酸化膜・清浄度)・湿度などに応じて電圧条件を最適化することで、高い再現性と安定した吸着力が得られます。
使用例
帯電バーを金属板の端部もしくは上方に配置し、紙を軽く密着させながら帯電。紙面全体に静電気で吸着を与えることで、短時間で仮固定・位置決めが可能になります。取り外しも容易で、仮固定後の再利用にも適します。
既存設備でお困りの方へ
既存の仮固定工程で、次のようなお悩みはありませんか?
- テープ・マグネット・治具のセットに時間がかかる
- 仮固定後の位置ズレ・再調整が頻発する
- 剥がし残りや粘着汚れが発生し、後工程に影響する
※該当する場合は、帯電バーによる“非接着”の仮固定をご検討ください。
本事例に適した帯電装置
小型高電圧電源 GTシリーズ(GT80 / GT100)
仕様
- 最大出力電圧:~80 kV、~100 kV
- 最大出力電流:~80 μA
コロナ帯電バー
仕様
導入効果
- 作業性改善:金属板と紙を安定して仮固定でき、短時間で位置決めが可能
- 再利用性:接着剤・テープ不使用のため、取り外しが容易で紙の再利用も簡単
- 歩留まり改善:ズレ・手戻りを削減し工程全体の効率を向上
メリット
- 仮固定により工程短縮、位置決めの再現性が向上
- 粘着残りや汚れが発生せず、後工程に影響しない
- 取り外し・再セットが容易で、段取り時間を削減
注意事項
- 導電性素材に注意:金属側の接地(グラウンド)状態や表面処理(油分・酸化膜)によって吸着力が変動します。クリーニングと最適電圧の調整を推奨します。
- 環境要因:高湿度では帯電保持が低下します。実使用環境での条件合わせをご相談ください。
- 安全設計:作業者安全のため、電極位置や放電対策(距離・シールド)に配慮ください。
導入をご検討の方へ
金属加工・板金・貼り合わせ工程での紙の仮固定に最適です。紙質・板厚・表面状態・生産速度に合わせた最適条件をご提案します。テストも承りますので、お気軽にご相談ください。